秋から冬にかけては、体調を崩しやすくなります。体調を崩した時、安易に病院で処方された薬を飲んでいませんか?実は病院で処方される薬や抗生剤は腸内環境を悪化させます。今回は抗生物質が身体に与える影響について説明します。

抗生剤を使うと腸内細菌が大量に死ぬ

抗生物質の悪影響に関する研究は多く、例えば2008年の実験では、たった1回の使用でも腸内細菌の3分の1が死に、そのダメージは半年が過ぎても回復しませんでした。抗生剤でお腹を下す人は多いですが、これも腸内環境の悪化が原因のひとつだと考えられています。

微生物のバランスが崩れ腸にカビがはえる

抗生剤は病気の原因となる細菌を殺すために、他の細菌も死滅させてしまうため、腸内の微生物のバランスが崩れ、腸内にカビがはえやすくなります。カビの出す酵素で腸壁が刺激され、腸の炎症が起き、未消化物やアレルギー反応などを起こしやすくなる「リーキーガット症候群」の原因となります。また、カビがつくる様々な有害物質によって代謝やエネルギー生産の妨げになったり、腎機能障害、ミネラル不足など様々な問題を引き起こします。

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腸のバリア機能が破られる「リーキーガット」について

抗菌・除菌グッズが常在菌のバランスを乱す

また、抗生物質と同じく使用を控えたいのが抗菌グッズです。ドラッグストアでも定番の商品ですが、これらのアイテムには2つの問題点があります。第一に薬用ソープに使われる抗菌成分が、肌に住み着く有益なバクテリアまで殺してしまう点です。中には体内のホルモンのバランスを乱す作用のある成分(トリクロサン、トリクロカルバンなど)を含むものもあるため、手や身体を洗う場合は昔ながらの石鹸素地のみで作られた無添加の固形石鹸を使うのがおすすめです。

まとめ

日本では医療保険制度により個人の負担が3割と軽いため、気軽に薬を飲む傾向にあります。ですが、1度飲むだけでもその時に受けたダメージを回復するのに半年以上かかります。その影響を知った上で「薬を飲めば大丈夫」という考えを見直し、普段から健康的な生活と、薬に頼らず身体を休めることを心がけましょう。