ダイエットでは「〇〇を食べれば痩せる」など食べるものや運動といった身体に対するアプローチに目が行きがちです。もちろんそれも大切なことですが、リバウンドを繰り替えしている場合、心と身体のつながりを意識することで「自分にとって必要なもの・不要なもの」がより感じられるかもしれません。

心身のつながりを取り戻す

心身のつながりとは、頭と身体と心が相互に影響しあう状態のことです。頭は体を動かし、体の分泌する化学物質やホルモンは頭の働きに影響します。そして頭と体の健康は、心の状態に大きく関わっています。体に気を配ることが心のためにもあります。そして、心の状態が良くなると、体への気配りがもっとできるようになります。つまり、自分の体をどうケアをするかが自分の気持ちに直接つながっています。
月経の有無や眠りの深さ、脂肪のつき方、脳の活動などは全て、普段の食事や生活習慣と密接に結びついています。何を食べ、何を飲むかと言う選択、十分な睡眠が取れているのかどうか、どんな体の動かし方をしているのか。それらは全て、今後の心と身体の状態に大きな影響を与えます。

身体はサインを出している

心と身体のつながりを感じるために大切なのは、体の発する情報をうまく受け止めることです。体が嫌だと感じたら、その行動を減らし、体が好調だと感じたらその行動を増やしましょう。そうやって体の感じことを意識するうちに、より繊細な変化にも気づくことができるようになります。私たちの体には不調を知らせる警告システムが備わっています。例えば、胸やけや消化不良といった症状はきちんと消化できないものを食べたことを教えるサインです。そこで、どんな対応をするのかが大切です、薬を飲んで、不快感がなくなったら忘れてしまうのか、食べたものを思い出しながら、消化不良の原因を考え、それを覚えておいて次からは控えるようにするのか。そういった過去の一つ一つの選択が今の健康状態をつくり、これからの身体をつくります。身体から発せられる小さなサインに注意を払っていないと、肥満や糖尿病といった様々な病気を引き起こすことになります。

身体からのサインを受け取る

心と体からのサインを受け取るためには、日ごろから両方の声を聞こうとする努力が必要です。体の声を聞こうとする努力とは、それに集中する時間を実際に作るという意味です。体が感じていることに意識を向け、伝えようとしていることに耳を傾けましょう。日々忙しなく動いていたり、頭で考えることが多い場合は、ストレッチや朝の散歩、ヨガや瞑想などを日課にし、意図的に身体の感覚に集中する時間を確保すると良いでしょう。体の声に耳を傾け、体を意識することが、心身のつながりを実現する上で最も重要なことです。

心身のつながりは互いに作用する

体は物質的な存在です。一方、心は目に見えず、手で触れることもできません。それでも、心で感じる喜び、怒り、悲しみ、ストレスなどは間違いなく身体に影響を与えます。心の声は、時に体の痛みとなって現れます。例えば、頭痛や疲労といった症状は、ストレスや落ち込みを心を感じていると言うサインかもしれません。心で感じるよりも先に身体で感じる、という人は大勢います。また、心が求めていることだと思っていたら、実際には体が求めていることだった、ということもあります。例えば、「ステーキが食べたい」と思うときは、肉体がタンパク質と脂質を求めているのかもしれません。職場で「この仕事は嫌いだ」と思うときは、体が休息を求めているのかもしてません。

まとめ

孤独を感じてチョコレートが食べたくなる時、本当に求めているのは人のぬくもりや安らぎかもしれません。疲れて辛いものやしょっぱいスナック菓子が食べたい時、本当に求めているのは気を循環させる運動やストレッチかもしれません。ニセの食欲がおきた時、日頃から心と身体のつながりを意識していると、「本当に自分がほしいものを何か?」に気がつくことができ、余計な過食を減らすことができます。