ダイエットを始めると、「明日から食べすぎないようにしよう」と意思の力で食事をコントロールしようとします。ですが、食欲は「抑えよう」として抑えられるものではなく、勝手に湧いてくるもの。「食べたいのもを無理やり我慢し続ける」よりも「必要ない分は食べたくない」と感じるのが自然な流れです。その流れを妨げる原因の一つが「ストレス」。今回はダイエットに重要なストレスケアについてお伝えします。

ダイエットで見逃しがちなストレスのデメリット

ダイエットというと「食べたいものを我慢すれば痩せる」と意志力や行動にフォーカスしがちですが、私達の食欲はホルモンによる影響を受けている為、心理状態やストレスレベルもダイエットの成功に大きく関わっています。

ストレスがあると食欲が湧く理由

私達の脳には視床下部という発汗、体温調整、新陳代謝、食欲、睡眠欲、性欲などのホルモン分泌を担う司令塔があり、視床下部から満腹ホルモン(CART)と食欲増進ホルモン(NPY)が分泌されます。自律神経が正常で健康であれば、分泌されるホルモンが作用することで「満腹なのに食べ過ぎてしまう!」ということはありません。しかし、感情の安定ホルモンであるセロトニンやドーパミンの低下や睡眠不足により、食欲増進ホルモンが増加するため、ストレスが多かったり、十分な睡眠が取れていないと、意識では「食べないように」と思っていてもつい食べ過ぎてしまいます。

ダイエット中のストレスケア3つのポイント

ダイエットによるストレスを増やさない

私達は仕事や家事、人間関係などで日々何かしらのストレスを感じることが多いです。そんな中、極端な食事制限や大好きな食べ物を一切禁止とすることは大きなストレスになります。自分自身が無理なく続けられる方法や楽しんで取り組むことができる工夫をしましょう。

食事内容や身体の調子を記録する

食事内容を記録し客観的に振り返ることで、「仕事の後だとつい食べすぎてしまうな」「彼と会うと気持ちが満たされて、食欲が乱れていないな」など様々な気付きがあります。また、女性は月経や月のリズムにも影響を受けやすい為、「生理前は食欲が増す」「新月前はイライラする」などということがあります。食欲が増す時期はあまり少しルールを緩めるたり、意識的にリラックスする時間を取るなどストレスを溜めず続けられる工夫をしましょう。

自分との対話をする

ストレスによる食べすぎの場合、食欲を我慢するだけでは根本的な解決にならないばかりか、ストレスが重なり悪化します。ストレスによる過食を自覚した際には、そのままにせず「私は何にストレスを感じているのだろう?」「どうしてそう感じるのだろう?」「言いたいことややりたいことを我慢していないだろうか?」というように、ストレスの元となっている原因を解決できるよう、自分自身と対話をしましょう。

まとめ

ダイエット中に決めたルールを守ることができないと、出来ない自分を責めてしまいがち。ですが、そもそもストレスが多いことは続けられなくて当たり前です。ダイエット中だからこそ、ストレスをなるべく減らし、快適に続けられる工夫をしましょう。