「ダイエットのベースは食事」といえど、運動量が極端に少ない状態では、筋肉量が減り、代謝が落ちてしまいます。通常の生活をしていても、運動習慣のない成人の筋肉は、1年で1%ずつ落ちていくと言われており、現代人は基本的に運動不足と言えるでしょう。自分自身が運動不足であるという自覚を持ち、日頃から運動をする習慣を身に付けることがダイエットに繋がります。

便利さが生んだ不都合

ここ100年間の技術の進歩は、人の暮らし大きく変えました。例えば洗濯機。洗濯機が登場したのは1950年代後半の事でした。それ以前は大きなたらいに水を汲み、洗濯板でゴシゴシ洗っていたのです。すすぎも脱水も手作業で、これだけでもかなりの重労働です。家事だけではありません。昔は座ってできるオフィスワークなど滅多にありませんでした。仕事といえば歩いたり運んだり組み立てたり、体を使う労働でした。1日中パソコンに向かっている仕事とは大違いです。洗濯機も自動車もパソコンを使わずに生活していた時代は、常に体動かしていたため、生活するだけで体が鍛えられ、肥満を予防できました。ところが今では便利な製品が増え、体を動かす機会はほとんどなくなりました。現代の生活は体を動かす必要性が昔に比べて大幅に減り、肥満や病気になる要素を多く含んでいます。とはいえ、時間を過去に戻して毎日厳しい労働をしなければならないわけではありません。便利になって体力と時間に余裕ができた分、身体を動かす工夫をしましょう。

小さな心がけが体を変える

体動かすといって、難しく考える必要はありません。ジムに行かなくても、汗をかくことはできます。日々の生活にちょっとした運動取れればいいのです。今日から始められる簡単な例を上げます。

積極的に歩く

車で移動する場合、駐車場は少し遠いところに止めて歩く。オフィスでは同様にメールを送る代わりに、立ち上がって直接席まで行く。ランチでちょっと遠めの店まで歩いてみるなど、積極的に歩いてみましょう。

階段を使う

エレベーターやエスカレーターの代わりに階段を使いましょう。それだけでもいい運動になります。

キッチンでながら運動

両足を拳2つ分空けて立ち、かかとを上げ下げしてみましょう。また、作業中の意外と反り腰や猫背、片足重心など、姿勢が崩れています。姿勢を正すだけでも、自然とお腹周りの筋肉を使うことが出来ます。

トイレに行くたびスクワット

トイレに行ったらスクワットを数回して、下半身の筋肉を動かしましょう。普段縮こまっている肩や胸、股関節を開くようなストレッチもおすすめです。

まとめ

私たちの暮らしは100年前と比べて大きく変わりましたが、身体は筋肉や骨や心臓は、旧石器時代とほぼ同じ構造です。積極的に動き、時には自然を感じる必要があるでしょう。「歯磨き中はスクワットをする」「CM中はストレッチする」など、日常の作業と結びつけて身体を動かす習慣をつけると良いでしょう。