ボディメイクのトレーニング第二弾は「ゴムバンドトレーニング」です。ストレッチにも慣れてきたら少しずつこのゴムバンドトレーニングをはじめてみましょう。ゴムバンドトレーニングは気軽にはじめられて、簡単で誰でも出来るところがトレーニング初期に適しています。トレーニングに慣れてからも準備運動やフォームの改善などでも使えるゴムバンドトレーニングについて触れていきましょう。

ゴムバンドトレーニングについて

ゴムバンドトレーニングとは、チューブトレーニングとも言われるもので。専用のゴムの輪を引っ張って伸ばすことで動きに負荷をかけるものです。ひっぱる強さによって負荷を自分で調整することが出来るため、運動初期においても無理なく安全にトレーニングをすることが出来ます。「ボディメイクをはじめようとして、ランニングや腕立て伏せなどから、運動をはじめた結果、膝や肘が痛くなった」という経験がある方もいらっしゃるかもしれませんが、トレーニングをする際にはごく小さなちからからはじめる必要があり、例えばランニングだと地面のコンディションや靴の反発性にもよりますが、足に対して少なくとも体重以上の重さが瞬間的にかかっています。ちょっと急いでいて5分走る程度なら、一日の間に筋肉も回復していますが、20分以上走るとその炎症も大きくなるので、全身運動や自重トレーニングは運動に慣れながら少しずつはじめていく必要があります。その点において負荷の小さいゴムバンドトレーニングは運動初期に特にオススメです。

運動経験が浅い方にもオススメ

ゴムバンドトレーニングは運動経験が浅い方にも安全にトレーニングをすることが出来ます。ゴムの弾性を使って負荷を掛けていくために、動きのはじまりと終わりに負荷が小さくなってくれるので、関節に優しくアプローチが出来ます。例えば、これがダンベルだと持った瞬間にその重さが一気に掛かるので、慣れないうちは軽めのものを扱うことになります。ゴムなら伸ばしているうちに段々と固くなるので、強度は自分で調整することが出来ます。自分のちから以上の負荷がかからないことも安心してトレーニングができる要素です。

負荷の抜ける局面を減らすことが出来る

トレーニングとしてもゴムバンドが優れている点があります、それは「負荷が抜けにくいこと」です。トレーニングをしてもなかなか効果が出にくくなる要因のひとつに「負荷が抜けている」があります。例えば、定番の腹筋運動「クランチ」は、運動初期の頃にも選ばれやすいトレーニングのひとつですが。お腹を丸めて上体を持ち上げた頂点で起き過ぎると、腹筋への負荷が抜けて一瞬休むことが出来ます。同様に、上体を下ろした頂点で地面に背中を預けてしまうと負荷が抜けて、腹筋を休ませることが出来ます。このように動きの途中で負荷が抜けると、トレーニングの効果が激減するばかりか、抜けた瞬間に別の筋肉で微細に勢いを付けて、最も辛い部分を勢いで通り過ぎたあと、簡単な部分で腹筋を使い、また頂点で休むことを繰り返す癖がついてしまいます。それが上達すると、回数をこなしても、運動を繰り返しても、効果が現れないことになるので、「負荷が抜ける直前を見極めて折り返す」というのは重要なトレーニングテクニックですが、ゴムバンドトレーニングでは、完全に緩めてしまわない限りは負荷が抜けることがないので、動きに不慣れな頃であっても正確なフォームでトレーニングしやすくなります。

「負荷が抜ける」と本来のトレーニングとして10回で効果が出るものも、効果が出にくくなりイメージとしては「1→2→3→4・・・」でなく「1→0→1→0→1・・・」となっている可能性があります。ほとんどの人が初期の頃、一度はやってしまいがちな落とし穴なので、負荷は抜けないように注意することを覚えておきましょう。勢いで形だけ成そうとして形が出来ていたとしても、筋肉と関節が正確にちからを伝達して、負荷がかかっていないと身体は変化しないので、このあたりも形をみる「エクスターナルフォーカス」よりもちからの伝達を意識する「インターナルフォーカス」の姿勢があると、道を間違わずに進めそうですね。

※仮にクランチを正確に行う際には、勢いで上体を起こそうとするよりも、どこかにゴムバンドを引っ掛けて手で持ったり身体を通して支えるようにすることや、誰かに手を掴んでもらったり背中を押してもらうことで、出来るだけ正確なフォームのまま負荷を下げるようにしましょう。徐々に手助けを弱めて貰えば、そのうち自分だけで出来るようになります。

余談ですが、火事場の馬鹿力に代表される、限界以上のパワーを身につける際には、インターナルフォーカスで筋肉を意識するよりも、全力でモノを持ち上げようとするエクスターナルフォーカスの方が有利に働くので、インターナルフォーカスがすべて優れているわけでなく、ケースバイケースでフォーカスを切り替えるものだと知っておきましょう。とはいえ、運動初期においてはほとんどの場合でインターナルフォーカスが有利に働くというのも事実です。

ゴムバンドは扱いやすい

ゴムバンドトレーニングの優れているところは、その扱いやすさにもあります。まず器具であるゴムバンドは非常に安価で実はダイソーなど「100均」にもおいてあり、強度も何種類かあるので、参入がしやすいです。また見た目がおしゃれな5個程のセットもAmazonで1000円で売られているので、可愛いトレーニング器具だとテンションがあがる方はぜひこのデザインのちからも活用しない手はありません。更に、ゴムバンドはトレーニング器具のなかでも特に「場所を取らない」ものなので、リビングや寝室のデザインを気にされる方にも扱い安いのが利点です。

※WEB限定項・・・参考までにリンクをご紹介します。他にも色々あるので、ぜひ一度見てみましょう。

綿やポリエステルタイプのバンドもありますが、こちらはスクワットやヒップリフトなどで足に引っ掛けた際にズレにくいという中級者向けのものなので、まずは色々な動きで使える、ゴム製のタイプがオススメです。

ゴムバンドトレーニングのポイント

ゴムバンドでのトレーニングは、筋力トレーニングとしてのニュアンスもありますが、主としてはコンディショニングやストレッチを意図しており、鍛えるというよりも動かしやすくするためのエクササイズです。特に、普段使いにくい部位やインナーマッスルを動きやすい状態にしておけば、日常生活のなかで自然とそれらの筋肉が働ききラクに活動できるようになります。身体の調子も良くなり、総代謝もアップすることでスタイルも良くなるので、普段からモーニングルーティンや日中のちょっとしたときに、ゴムバンドで身体をほぐす習慣を持っておくと良いでしょう。

また、どういう動きやどういう種目があるかは多種多様なので、「ゴムバンド トレーニング」や「ゴムバンド エクササイズ」等で検索し、色々な動きを試しながらご自身に合ったものを取り入れてみて下さい。個人的には背中や肩甲骨周りのエクササイズは特にゴムバンドが優れているように感じます。あくまでも私の主観なのであなたに合ったエクササイズを探しながら無理なく、動くことを楽しんでみましょう。

まとめ

運動初期のトレーニングはゴムバンドがオススメ

ゴムバンドトレーニングは安全性が高い

負荷が抜けないようにする習慣を持とう

自分に合った方法で動くことを楽しもう