ダイエットにおいてカロリー制限の無意味さは前回の記事でお伝えしました。「でも、似たドリンクやお菓子を選ぶなら、カロリーオフの方が痩せるのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。実は、その選び方は危険です。今回はカロリーオフやカロリーゼロの食材が身体に及ぼす影響について説明します。

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カロリーゼロ食品の甘さの正体は人工甘味料

「カロリーオフ」や「カロリーゼロ」の食品や飲料を摂っていると、逆に太りやすくなる可能性もあります。なぜなら、カロリー値を抑えるために、糖の代わりに、カロリーが低い人工甘味料を使っているからです。

カロリーゼロ飲料によって起こる変化

米国糖尿病学会は、2011年に、ダイエット・ソーダの摂取とウエストの関係について発表しました。なんとダイエット・ソーダを飲んでいる人たちは、全く飲まない人たちに比べて、ウエストのサイズが70%増加し、また、毎日2本以上のダイエット・ソーダを飲んでいる人たちは、ウエストが平均4.74cm増加していて、ダイエット・ソーダを飲まない人たちのおよそ6倍に達していたそうです。痩せたいと思ってダイエット・ソーダを飲んでいたら太ってしまった と思うと悲しいですね。アメリカでは今、人工甘味料こそが1980年代以降の肥満率を激増させた真犯人ではないかと言われはじめています。

人工甘味料が身体に及ぼす影響

人工甘味料は化学的に合成されたものなので、極力摂取を控えると良いでしょう。例えば、スクラロースという人工甘味料は農薬をつくる過程で発見された成分です。その開発のプロセスだけでも、体への安全性を疑ってしまいます。人工甘味料の中でも、特に砂糖の200倍の甘さをもつアスパルテームは要注意です。アスパルテームは安全だと発表されていますが、発がん性を証明する数多くの研究データが存在します。その上、体脂肪を構成する脂肪細胞を刺激して増やす働きもあるのです。人工甘味料はカロリーゼロなので、太らないだろう、という考えは危険です。カロリーの概念自体意味が無く、人工的につくられた強烈な甘みは私たちを不健康にし、逆に太る体質に導いてしまうからです。

著者の考え

カロリーオフ食品を選択する時、「本当にこれが食べたいから」という欲求よりも、「これならカロリーがないから太らない」と頭で考えて選んでいませんか?すると、「太らない」という安心感や「食べたいものを食べた」という満足感が得られないことで、食べすぎてしまう傾向にあります。すると、食べる量が増え、人工甘味料や添加物によって代謝が妨げられることで、結果として太りやすくなります。カロリーを抑えるために人工的につくられた食べ物ではなく、カロリーが高くとも自然の甘み、自然の食材を選びましょう。